入社までに読んでおくべき本その2のキャズム。
なんとか読み切ったので若干雑だけど感想とかまとめ。
本の大雑把な内容
(主に)いわゆるハイテク系の事業をスケールさせるための「マーケティング」に関する知識体系をまとめた本。
ハイテク系かつ主にB2B向けのモデルっぽい。
キャズムとは、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間に存在している溝のこと。
この溝を乗り越えるためのマーケティングの話がメイン。
一般的に想像される特定部署のみが動くマーケティングではなく、企業の全部署が一丸となって行う活動と捉えておくのが安全。
マーケティング手法は、製品のテクノロジーライフサイクルごとに適切なアプローチを選択する必要がある。
どのグループが何に価値を感じるかは次の箇条書きの通り。
- イノベーターには、テクノロジーに
- アーリーアダプターには、製品に
- アーリーマジョリティには、市場に
- レイトマジョリティには、企業に
キャズムを乗り越えるための戦略の立て方をかなり詳細に、かつ具体的な例を伴って紹介している。
それぞれに実際の事例も紹介している。
ホールプロダクトの概念がとても重要。
感想的なやつ
「あなたのチームは、機能してますか?」と比べると若干の読み難さを感じた。
あっちが異常に読みやすすぎた感じだ。
戦略は、本で事例だけ見るとそんなに大変そうには見えないけど現実は異常に大変なんだろうなと感じた。
多くの経営者はキャズムを知識として知っているが実践するのは非常に難しいと本の中でも触れられていた。
この本を読むまで、アーリーアダプターとアーリーマジョリティはほとんど似たような印象を持っていたが、実際には全く違う価値観を持ったグループだった。
アプローチの仕方も全くと言っていいほど違って困惑するレベル。
これは強く意識しないでいると自然にキャズムにハマってしまうのは当然な感じだ。
マーケティング主導で機能開発するフェーズも必要だという観点を与えられたのが貴重だった。
あー、でもよく考えたら当たり前のことだ。
自分の中でのマーケティングの定義が「製品の中身には関与せず広告とかを手がける人」という感じで狭く偏っていただけだった。
この本でも「あなたのチームは、機能してますか?」でも、(新興企業では)特定の部署が独立して動くことよりも、全社で1つの目標に向かって全部書が共闘することの重要性が語られていた。
重要なのは個人の成功、部署の成功ではなく会社全体の成功だということを常に頭に入れておかねば。
それと、開発以外の広い視野も。